歯周病と全身の病気とのかかわりについて
皆さんこんにちは。
にしい歯科クリニック院長の西井遼太郎です。
だんだん気温も下がり、紅葉のきれいな季節になりましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今回は歯周病と全身の病気とのかかわりについてお話ししたいと思います。
歯周病はむし歯と同様、進行すると歯を失うことにつながる怖い病気です。
でも、実はそれ以外に体の健康を奪ってしまう恐れがあるということを皆さんご存じでしょうか。
どの様な病気と関係があるかを紹介したいと思います。
①心疾患
歯周病菌が血管の中に入り込み、心臓の膜や弁に感染を起こしてしまい、感染性心内膜炎を発症することがあります。
また、心臓の血管に歯周病菌が取り付いてしまうと、狭心症や心筋梗塞の原因になる恐れもあります。
②糖尿病
糖尿病になると歯周病にかかりやすくなるということは、以前より知られていました。
近年では、逆に歯周病が糖尿病を起こしやすくなるということも分かってきました。
歯周病菌が消化器官に影響を及ぼし、胃潰瘍や胃がんを起こす可能性も指摘されています。
④早産、低体重児出産
妊婦さんが歯周病になっていると、早産や低体重児出産のリスクが7倍高まると言われています。
⑤脳血管障害
歯周病菌が脳の血管に入り込んでしまうと、血管が狭くなってしまいます。
その結果、脳梗塞などの脳血管障害を引き起こしてしまうことがあります。
⑥誤嚥性肺炎
高齢者にとって命とりな誤嚥性肺炎。
歯周病菌が気管の中に入ってしまうことにより、引き起こされることがあります。
このように、歯周病と全身の様々な病気が密接に関わっています。
歯周病をしっかりと治し、管理していくことでこれらの病気を予防することにもつながっていきます。
お口の健康は体の健康と深く関係しています。
歯周病ケアをしっかりとしていき、健康で前向きな毎日を目指しましょう!
にしい歯科クリニックは、大阪市中央区の東高麗橋(天満橋駅と北浜駅のちょうど真ん中あたり)にあります。
平日は21時まで診療しています。
お口の中のどの様なお悩みもお気軽に相談してくださいね。
歯周病とたばこの関係について
皆さんこんにちは。
にしい歯科クリニック院長西井です。
今回は、歯周病とたばこの関係についてお話ししたいと思います。
まずは歯周病という病気についてお話ししたいと思います。
歯周病は歯と歯ぐきの境目にこびりついた歯垢(プラーク)中の細菌が原因で、歯ぐきが炎症をおこし、歯の根の周囲の骨を破壊する病気です。
歯周病の危険因子(リスクファクター)は歯垢(プラーク)です。
しかし、近年たばこも危険因子であることがわかってきました。
喫煙は、癌、循環器疾患(心臓病、脳卒中)、呼吸器疾患(肺気腫、喘息)などの多くの病気の原因であるのは皆様ご存じかと思います。
たばこの煙はお口を入口にして身体に入るので、お口の中の組織(歯や歯ぐきを含めた歯ぐき)は直接たばこの煙の影響を受けます。
喫煙は、糖尿病と並んで、歯周病の二大危険因子と云われています。
では実際、たばこを吸う人と吸わない人ではどれくらい歯周病になりやすさの差があるのでしょうか。
一般にタバコを吸う人は、吸わない人に比べ3倍も歯周病にかかりやすく、また2倍も多く歯を失っているという報告があります。
また喫煙本数と比例して歯周病が重症化することも判明しています。
数字を見ると一目瞭然ですね。
では、なぜたばこが歯周病の原因になるのでしょうか。そのメカニズムについて説明したいと思います。
喫煙により、歯周病菌と戦う白血球の機能が低下します。
また、たばこに含まれるニコチンは、血管を収縮させる作用があります。
血管が収縮すると血液の流れが悪くなり、酸素や栄養が不足します。
ニコチンは歯ぐきを修復するために必要な線維芽細胞の働きも弱めてしまいます。
さらに、酸素が不足することによって、酸素が大嫌いな歯周病菌にとって生息しやすく繁殖しやすい環境になってしまうのです。
たばこは歯周病を悪化させるだけではありません。タバコのヤニで歯が汚れるだけでなくメラニンが沈着して歯ぐきが黒くなってしまいます。舌の表面の細かい突起部分にヤニがついてしまい、口臭を発します。
さらに舌は味覚を感じ取る器官なので、その表面がヤニで覆われてしまいますと、味覚が感じにくくなってしまいます。
また、喫煙に伴い発生する煙による他者への悪影響も発生します。
歯ぐきは能動喫煙だけでなく、受動喫煙でも直接悪影響を受けるのです。
特に、親の喫煙により子供の歯ぐきにもメラニン色素沈着が早期に高率にあらわれます。親が喫煙すると同居の子供の歯肉メラニン色素沈着はおよそ5倍以上のリスクで増強し歯肉の色が悪くなることも報告されているのです。
このように、たばこによる悪影響はたくさんあります。
たばこをやめて、お口のなかを健康にしていきましょう!
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平日は21時まで診療しています。
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歯周病と早産による低体重児出産の関係性について
こんにちは。にしい歯科クリニック院長の西井遼太郎です。
急に寒くなってきましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は、歯周病と早産による低体重児出産の関係性についてお話ししたいと思います。
歯周病と早産は、一見何の関係もないように思いますが、実はそうではありません。
まずは、それぞれの言葉について説明していきます。
早産とは?
早産とは正期産より前の出産のことであり、正期産とは妊娠37週0日から妊娠41週6日までの出産のことをいいます。日本では妊娠22週0日から妊娠36週6日までの出産を早産と呼びます。
低体重児とは?
低体重出児とは「標準より出生時の体重が少ない赤ちゃん」のことで、出生体重2,500g未満の赤ちゃんが当てはまります。
低体重児を出産してしまう原因としては、早産や、子宮内で赤ちゃんがうまく育たないことなどがあげられます。
早産の原因とは?
早産の原因は、お母さんの健康状態や喫煙習慣、ストレスなどが挙げられます。
子宮や膣での感染症もそのひとつです。
子宮や膣での感染によって炎症が起こると、それに伴って身体が炎症物質を作り出します。この炎症物質の中には、子宮を収縮させて出産を促す物質も含まれていて、早産を引き起こすことがあるのです。
では、なぜ歯周病が早産に関係するのでしょう。
これは、歯周病にかかってしまうと歯ぐきが炎症を起こします。炎症が起きると炎症物質が血液中に入り込み、子宮の収縮を引き起こすためだと考えられています。また、歯周病菌の毒素が血液中に入り込んでしまい、、血液の炎症物質を増やすことで子宮の収縮を引き起こすとも考えられています。
これらのことから、妊娠する前から定期的に健診やクリーニングを受けて、歯周病があれば治しておくことが大変重要です。
また、妊娠中もお口のお手入れがおろそかになりがちですので、お口のクリーニングを受けることが必要です。赤ちゃんが生まれてくる前にお母さんが正しいオーラルケアを身につけておくことは、お子さんを健やかに育てていくためにも非常に大切です。
にしい歯科クリニックは、大阪市中央区の東高麗橋(天満橋駅と北浜駅のちょうど真ん中あたり)にあります。
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スポーツ用マウスピースについて
皆様こんにちは。にしい歯科クリニック院長の西井遼太郎です。
ラグビーワールドカップ、皆様ご覧になられたでしょうか。
すごく盛り上がりましたよね!
残念ながら日本代表は敗北してしまいましたが、感動させてもらいました。
私はラグビーをやった経験はないのですが、観戦するのは大好きで、日本代表の試合はもちろん、日本以外の国同士の試合も時間があればテレビ観戦しています。
ラグビーは激しい体の接触を伴う競技ですので怪我がつきものです。競技中に歯は欠けたり、折れたり、抜けてしまうこともあります。時には、唇を切ったり、顎の骨が折れてしまうこともあります。
そういった歯やお口まわりの怪我を防止するために、マウスピースをラグビー選手はつけているのを皆さんご存じでしょうか。
選手によっては、目立つカラフルなマウスピースをつけていますのでご存じの方も多いと思います。
マウスピースはスポーツショップ等でも安価な既製品が売られています。ただ、歯科医院で作成するマウスピースは、患者さんの歯型を取ってオーダーメイドで作成しますので、フィット感、安全性において既製品とは比べ物になりません。色やデザインもお選びいただけますので好みに合ったものを作成することも可能です。
ラグビー以外にもアメリカンフットボール、ラクロス等の様にボディコンタクトの激しい球技、スキー、スノーボード、モトクロス等、転倒の際に顔面を強打する危険性のある競技をされている方はマウスピースの着用をお勧めします。
スポーツ用マウスピースは怪我の防止だけではなく、パフォーマンス能力の向上や脳震盪の予防などの様々な効果が解明されるようになっていますので、マウスピースに関して興味のある方は、お気軽にご相談ください。
にしい歯科クリニックは、大阪市中央区の東高麗橋(天満橋駅と北浜駅のちょうど真ん中あたり)にあります。
平日は21時まで診療しています。
お口の中のどの様なお悩みもお気軽に相談してくださいね。
定期健診の大切さについて
皆様こんにちは。にしい歯科クリニック院長の西井遼太郎です。
今回は歯医者さんで行う定期健診についてお話ししたいと思います。
定期健診はなぜ必要なの?
できるだけ自分の歯を削ったり抜いたりするのは避けたいと、皆様思われているでしょう。では、歯を削ったり抜いたりしなくてすむにはどうすればよいのでしょうか。その大きな助けになるのが、定期健診です。
定期健診を行い、お口の中のトラブルを未然に防いだり、問題のある所を早期発見することによって、痛みが出てから歯医者に行くのと比べ、歯を健康に維持できる確率を大幅にアップさせることができます。
虫歯・歯周病は、一度治療をすると再発のリスクを背負います。また、治療をくり返せば繰り返すほど、どんどん歯を失うことにつながります。この負の連鎖を断ち切ることが非常に重要です。
定期健診ではどんなことをするの?
はい。定期健診で行うことは“気持ちのいいこと”です。痛いことはしません。具体的には
歯周病の進行の検査、歯の清掃、かみ合わせのチェック
歯のクリーニング、歯石とり、フッ素などのむし歯予防処置 をおこないます。
定期健診のシステムは?
3か月に一回おこないます。
3か月ごとの理由について説明します。
お口のなかの細菌は時間とともに繁殖し、寄り集まって、歯垢になります。また、唾液のカルシウムやリンが歯のまわりに付着し、かたまりとなったものが歯石です。歯石は石のように固く、歯ブラシでは取れませんし、歯ぐきの炎症の原因になってしまいます。
クリーニングではその歯石も除去します。しかし、歯石になる前の歯垢の段階で取り除いてもらうことが一番重要です。3か月に一度のペースでクリーニングしていると、たいていの人はお口のなかを無理なくきれいに保てます。
定期健診を忘れないために
定期健診の日時をあらかじめ約束しておきます。万が一ご都合が悪くなった場合にはお電話にてお知らせください。
先のご都合が分からない方はLINE登録をオススメします。定期健診の時期になりますとメッセージをお送りしますので、お電話にてご予約をお取りください。
スタッフ一同、みなさまが定期健診に来院されるのを心よりお待ち申し上げています。
いつまでも健康な歯で食べ続けられことを願っています。
顎関節症について ~気になるあごの痛み、その原因と対処法について~
皆様こんにちは。にしい歯科クリニック院長の西井です。
今回は顎関節症(あごの関節の不具合)についてお話していきたいと思います。
あごは複雑な構造をしています。ここには筋肉と関節と神経が集中していて、下のあごをささえています。食事をしたり、お話をするときにお口を動かすと連動して動いています。このあごの関節や筋肉が何かの原因で痛みがでたり動きにくくなるのが顎関節症です。
顎関節症の主な症状です。
・お口を開けようとすると痛い
・あまり大きくお口が開かない
・あごを動かすときに音がする
以上の症状のうち少なくとも一つ以上があるとき顎関節症にかかっている可能性が疑われます。
また、症状はあごだけでなく肩こりや、腕や指のしびれ、偏頭痛、耳や鼻にも不快感を覚えることもあります。
症状は、悪くなったり良くなったりを繰り返します。
顎関節症の多くは適切な対処で、日常生活に支障をきたすことがない状態にもっていけるものです。再発もしますがあまり心配しなくてよいケースが多いようです。
顎関節症の原因はいろいろ考えられますが、1番の原因はあごに負担をかけすぎることによる、筋肉のバランスの崩れです。
片側咬み・歯ぎしり・食いしばり・頬杖をよくする・うつ伏せで寝る・どちらかの顎を下にして寝るなど、日常生活における悪い癖があると、あごに負担がかかってしまいます。
顎関節の治療法は、あごに負担がかかることをやめることです。硬いものを咬む、片側咬み、頬杖などは避けましょう。無理に口を大きく開けることも避けましょう。良い姿勢を保ち、うつぶせ寝はやめましょう。また 患部を出来るだけ温めて、周囲の筋肉をほぐすようにするのも効果的です。
歯ぎしりや食いしばりを夜間に行っている場合は、ご自身でコントロールできませんのでマウスピースの着用をお勧めします。
夜間にマウスピースを着用することで、あごが正しい位置に戻り、筋肉の緊張がとれ、スムーズに動かすことができるようになります。
顎関節症は放置しておくと、進行してあごの機能が完全に破壊されてしまうこともまれにあります。症状があれば早めの受診をお勧めします。
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気になるお子様の癖 ~指しゃぶり、歯ぎしりについて~
皆様こんにちは。にしい歯科クリニック院長の西井です。
朝晩の気温もグッと低くなり、過ごしやすい気候になってきましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は保護者様からもよくある質問、お口に関するお子様の癖~指しゃぶりと歯ぎしり~についてお話していきたいと思います。
Q1 子供が指しゃぶりをします。どうすればよいですか?
まず、赤ちゃんがなぜ指しゃぶりをするのかについてお話しします。
個人差はありますが、生後2~4ヶ月ごろから指しゃぶりを始めるようになります。少しずつ自分の意思で手を動かせるようになると、まるでおもちゃのようにこぶしや指をなめるようになります。
指しゃぶりは成長の証ですし、赤ちゃんにとっての楽しい遊びの一つでもあります。自分の体をなめることで心を落ち着かせることにもつながります。無理にやめさせる必要はありませんし、成長とともに自然になくなることが多いです。
とはいえ3歳を超えるようになっても続けるようですと、歯並びに悪影響を及ぼします。上の前歯と下の前歯がうまくかみ合わない状態(開咬)になってしまいます。
3歳を超えても指しゃぶりを続けるようであれば、ご家庭での対応が必要です。
まずは子どもの生活のリズムを整え、運動をさせてエネルギーを十分に発散させてあげたり、手や口を使う機会を増やすようにします。お子様とのスキンシップも重要です。例えば寝かしつけるときに、絵本を読んであげたり、手を握ってあげたりと、子どもを安心させるようにすると良いでしょう。
4歳以降も頻繁な指しゃぶりが続く場合は小児科医、小児歯科医および臨床心理士の連携による積極的対応が必要です。
Q2 子どもが寝ている間によく歯ぎしりをするのですが、大丈夫でしょうか?
子どもの歯ぎしりのほとんどは一時的なもので、ストレスが原因としておきていることが多いとされています。また、かみ合せの調整としてみられる歯ぎしりもあります。年齢とともになくなっていくことが多いですのでそのまま様子をみてもいてよいでしょう。
ただし、歯ぎしりのせいで歯が極端にすり減ってしまっていたり、あごの痛みを訴えたりするようでしたら、1度歯科医院を受診されることをお勧めします。
にしい歯科クリニックではベビーカーごと入れる診療台もありますし、キッズルームも完備しています。
お子様のお口の中のことでお困りのこと、知りたいことがあればいつでもお越しくださいね。
にしい歯科クリニックは、大阪市中央区の東高麗橋(天満橋駅と北浜駅のちょうど真ん中あたり)にあります。
平日は21時まで診療しています。
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