知覚過敏について
こんにちは。にしい歯科クリニック院長の西井です。
お盆も過ぎ、残暑厳しい今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
夏は冷たい飲み物や食べ物が恋しくなる季節。冷たい飲食物を口にしたときに歯がしみるという人はいませんか?
これは知覚過敏の典型的な症状です。
今回は、知覚過敏についてお話ししたいと思います。
まずは、知覚過敏の原因についてです。
知覚過敏は、歯の表面を覆っているエナメル質がはがれてしまって中の象牙質が露出してしまうことで症状が現れます。
では、なぜエナメル質がはがれてしまうのでしょう?
原因の一つに噛みしめがあります。ストレスの多い現代社会。知らず知らずのうちに歯を強く噛みしめていることはありませんか?強い噛みしめや、寝ている時の歯ぎしりで歯に負担がかかる状態が続くと、表面のエナメル質に細かいヒビが入ることがあります。また歯がゆすられることで歯の根元がくさび状に欠けてしまうことがあります。
もう一つの原因に強すぎるブラッシングがあります。ブラッシングの力が強すぎたり、硬すぎる毛の歯ブラシの使用、研磨剤の入った歯磨き粉によって、エナメル質がはがれてしまいます。
このような原因でエナメル質がはがれて象牙質が露出してしまうと、露出した象牙質にある象牙細管を通じて歯の神経に直接刺激が伝わってしまい歯に痛みが生じます。この状態を知覚過敏と言います。
知覚過敏はむし歯ではないので、そのまま放置しても構わないと思われるかもしれませんが、そうではありません。知覚過敏を放置するとさまざまなリスクが考えられます。
歯ブラシを当てると痛いので、歯みがきがおろそかになり、その結果汚れがたまってしまいむし歯や歯周病を招いてしまいます。また、根元が欠ける範囲が大きくなると歯根破折(歯が折れてしまうこと)のリスクも高まります。
では、どのような治療法があるのでしょうか。
1番大事なことは、知覚過敏の原因を取り除くことです。
噛みしめが原因であれば、噛みしめの癖をやめることや、寝ている時の歯ぎしりが原因であればマウスピースの装着が有効です。
ブラッシングが原因であれば正しいブラッシング圧に変えたり、歯ブラシや歯磨き粉の種類を変えることも必要です。
知覚過敏の症状を和らげるには、歯科医院で歯のコーティング剤を塗ったり、知覚過敏予防用の歯磨き粉の使用が有効です。また、軽度の症状であれば様子を見ることがあります。歯の神経は自分の力で刺激を受けにくくするように修復する力があるからです。
このように、知覚過敏と一言で言っても様々な原因、治療法がありますので、知覚過敏でお悩みの方、気になる方は一度歯科医院で専門的なアドバイスを受けることをお勧めします。
にしい歯科クリニックは、大阪市中央区の東高麗橋(天満橋駅と北浜駅のちょうど真ん中あたり)にあります。
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